田中けんWeb事務所

江戸川区議会議員を5期18年経験
巨大既存権益組織に斬り込みます!

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日刊田中けん

刑事弁護をする弁護士の待遇改善を。

NEWSへのコメント
毎日JPからの抜粋です。2009/04/15 15:30
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大阪弁護士会:橋下知事は懲戒相当 母子殺害の発言で議決
 山口県光市の母子殺害事件に関する大阪府知事の橋下徹弁護士の発言を巡り、所属する大阪弁護士会の綱紀委員会が「懲戒相当理由がある」と議決したことが分かった。今後、同弁護士会の懲戒委員会に送付され、懲戒処分に該当するかを審査する。


 橋下弁護士は07年5月のテレビ番組で光市事件の弁護団を批判し、「許せないって思うんだったら一斉に弁護士会に懲戒請求をかけてもらいたい」などと発言。被告の元少年の弁護士4人に計2500件以上の懲戒請求が届いた。元少年の弁護士4人が業務に支障が出たとして、橋下氏に損害賠償を求めて提訴し、広島地裁が08年10月、計800万円の支払いを命じていた。
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 賛否色々議論はあるでしょうが、大阪府政に関する橋本知事の手腕に関して、私は、おおむね支持しています。
 なかなか今までの知事ができなかったことに対して、勇猛果敢に取り組んでいる姿勢は、若さと情熱があればこそと感心しています。


 しかし、だからこそ勇み足もあるのでしょう。今回NEWSで取り上げた光市の母子殺害事件に関する発言に関しては、全くいただけません。


 弁護士資格を持った知事に対して言うには、あまりにも釈迦に説法でしょうが、刑事弁護とは、とても大変な業務です。
 被疑者を犯人にしたてあげることだけを専門に行って食べている警察官や検察官はたくさんいますが、被疑者を弁護するだけで食べている弁護士など、例外的数人を除けば、全国にまずいません。


 刑事弁護をする弁護士とは、相手がたとえどんなに凶悪犯の疑いがかけられようとも、世間が被疑者に対して厳しかろうと、たえと家族全員が見放したとしても、孤立無援でも被疑者・被告人の利益のために「弁護」するのが仕事の人であります。弁護士は、被疑者・被告人にとって、本人が現世にとどまることができる最後の生身の人間なのです。


 刑事弁護をする弁護士とは、時に警察・検察・世間を敵に回します。被疑者・被告人のために行っていることが、たとえ裁判で勝訴したり、刑が減軽されたとしても、世間的には評価されないことが大半です。それほどまでに、絶望的な劣勢状態にあって、それでも、被疑者・被告人の弁護をする弁護士が悪だというのならば、弁護士そのものを批判するのではなく、現代の裁判制度そのものを批判した方がいいはずです。


 よく「着手金が高い」などと言って、刑事弁護を頼めない被疑者・被告人が弁護士を批判したりします。絶望的な状況に置かれた彼らの不満はわかります。しかし、弁護士業務はボランティアじゃない。仕事です。その仕事をして、対価をもらい、弁護士そのものも生きていくのです。その仕事としての当たり前の対価を要求することは当然です。それにお金だけを目的としている弁護士ならば、普通、刑事弁護など手を出さないことが賢い選択です。相続と離婚だけを対象に仕事をすればいいのですから。
 しっかりとした弁護士業務を行おうとすれば、報酬以外にも必要経費だけで相当かかります。着手金として、どんなにお金を取ったとしても、また成功報酬として、どんなにお金をもらっても、現状にあっては、そもそも刑事弁護は採算性が低い仕事なのです。
 この事実を、あまりにも世間の人たちは知らなすぎます。


 私は、刑事弁護をする弁護士は、全て無条件に尊敬します。
 よって、私は、刑事弁護をする弁護士を、これからも政治の立場から弁護していくつもりです。

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2009年04月15日