田中けんWeb事務所

江戸川区議会議員を5期18年経験
巨大既存権益組織に斬り込みます!

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日刊田中けん

被疑者の長期勾留を廃止せよ

asahi.comより
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 西松建設から民主党の小沢一郎代表代行側への違法献金事件で、政治資金規正法違反の罪に問われている公設第1秘書の大久保隆規(たかのり)被告(47)について東京地裁は25日、保釈を認める決定をした。大久保秘書側は保釈保証金1500万円を即日納付したが、東京地検が決定を不服として準抗告したため、この日、同秘書は保釈されなかった。
 3月3日に逮捕、同24日に起訴された大久保秘書の弁護人が地裁に保釈請求をしたのは今月21日だった。
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 こんな身近なところにも、被疑者の長期勾留があります。
 大久保秘書は、まだ裁判によって有罪とはなっていません。
しかし、現在の裁判制度では、検察が同意しない限り、つまり検察の調べに対して、黙秘などをして従順な態度を示さない限り、勾留は続けられるのです。


 被疑者を徹底的に勾留し続けて、根負けするのを狙って、自白を強要する。
 この検察による常套手段を許していていいのでしょうか。


 警察は、「とりあえず逮捕すればいい」と安易に逮捕を行い、家宅捜査や長期勾留による自白の強要をして、被疑者を締め上げるのです。
 これが拷問と言わずして、何が拷問というのでしょうか。


「悪いことをした人なのだから」
「別に、殴られたり、蹴られたりしていないのだから」


 このように考えて、警察・検察の行為を肯定する方がいたら、その方の被疑者に対する想像力は残念ながら欠如していると思います。
 この過酷な状況下にあって、精神を取り乱さない人がどれだけいるのでしょうか。


 私も経験していますが、弁護士ががんばってくれて、何度も何度も保釈請求をしてくれます。しかし、その度ごとに、保釈が棄却されるのです。この次は、この次こそは・・・・と期待をもって、保釈されることを待っているわけですが、少しでも期待して、保釈を待っていると、保釈されなかったときの絶望は大きくなって跳ね返ってきます。
 何度も、何度も・・・・私の場合は、実際に保釈されるまで、20回位、保釈申請をしていますが、その度ごとに棄却されつづけてきました。


 そうなると、人間はどうなるのでしょうか。期待しなくなるのです。変に期待することによって、より大きな絶望に襲われるのだったら、最初から、期待などせずに待っていようと、でも、1日も早く留置場から出たいと思うのは、人としては当然の欲求です。その欲求に反して、期待しないようにすると言うことは酷な話です。わずか、ほんのわずかだけ期待して待っていると、やはりそのわずかな分だけ、後で絶望が襲ってくるのです。
「またダメだった」と


 よく「人の痛みや苦労が分かる人になれ」などと言われますが、
警察や検察は、このようなことを平気で被疑者に対して強いているということをご存じなのでしょうか。
 毎日の業務の中で、人間としての心の部分が欠落して、人を拷問にかけることに対して、感覚が麻痺しているのではないでしょうか。
 被疑者は、まだ有罪が確定する前の段階の人間です。その扱いは、可能な限り、無実の人として扱い、判決前の、事実上の刑罰となるような長期勾留は、即刻止めるような対応を模索することが必要です。


 福祉とは、社会的な弱者にこそ、その恩恵が与えられるべきでありますが、被疑者・容疑者に対しては、そのような福祉の対象外となっています。
 現状で良いと考える人がいるならば、日本の福祉は欺瞞に満ちた制度だと言えましょう。



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2009年05月25日