田中けんWeb事務所

江戸川区議会議員を5期18年経験
巨大既存権益組織に斬り込みます!

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日刊田中けん

江戸川区に“独自の”放射線測定計画なし

 他の自治体では、独自で放射線測定をしていると側聞しています。
 よって、我が江戸川区ではどうなのかと思って、まずは保健所に電話をしてみました。
 そうしたところ、保健所は放射線の健康被害について相談を受ける場所であって、測定をする部署ではないとのことでした。
 保健所で薦められたこともあって、次に環境部に電話をしてみました。


 環境部の答えとしては、今後、江戸川区では放射線測定を独自に行う計画はないとのことでした。
 理由としては、まず自分たちは、放射線の専門家ではない。
 東京都が放射線の測定を行っているので、その値を使用している。
 仮に、独自の測定を行ったとしても、専門家でもないものが行う測定が正確さを欠く可能性も高いし、問い合わせがあった場合、それに対して、正確にお答えもできない。
 足立区が行っているような測定は、簡易測定であって、正確性が疑わしい。


 この様な理由のようです。


 江戸川区の立場、主張はわかるのですが、はたしてこれで区民が納得するのでしょうか。
 放射線物質は、チリとなって日々、江戸川区にも降り注いでいます。神奈川県の足柄茶から、放射性セシウムが検出されたことは、報道により多くの人たちが知る事実となりました。
 それならば、常識的に考えて、神奈川県よりも福島原発から近い場所にある江戸川区の土地が被曝していないわけがないのです。
 もちろん放射性物質は、必ずしも同心円状に飛来するわけでは無いのでしょうが、それならば、尚更、江戸川区内の土地について検証する必要性がありましょう。


 子どもたちは、砂場で遊びます。土いじりをします。何かの拍子に土を口に入れてしまえば、その子は確実に内部被曝します。主に食べ物などで体内に取り込まれる内部被曝は、外部被曝以上に、人体に影響を与えます。大人以上に、子どもたちこそ、より深刻に放射線被害を受けるのです。
 内部被曝によって取り込まれた放射性物質は、外部被曝による放射性物質を取り除くことよりも非常に困難な作業です。


 私は江戸川区が「正確な測定ができない」ことを理由に、独自の放射線測定をしないことを、区民は望んでいないと思います。今は一刻も早く、独自の測定を行い、区内全域について、事細かく、放射線被曝の実態を明らかにすることが、日々江戸川区内で暮らす、区民の健康を守る一助になるだろうと私は確信します。
 100%満足する対応でなくても、江戸川区は、今すぐにでも独自の放射線測定のために動くべきです。


「甲乙選びがたい時は、より危険性があっても積極策をとる」
「ただちに攻撃隊発進の要ありと認む」


 どちらも、第二次世界大戦中に活躍し、ミッドウェー海戦で戦死した、第二航空戦隊司令官山口多聞(やまぐち・たもん)少将の名言。


2011年05月27日