田中けんWeb事務所

江戸川区議会議員を5期18年経験
巨大既存権益組織に斬り込みます!

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日刊田中けん

決算特別委員会 区議会「一人の会」総括意見

 まず冒頭にあたり、一人会派であっても、決算特別委員会に出席できる時代になりました。計20名で行われた記念すべき決算特別委員会にあって、この様なより多くの議員で構成された会議実現に向けて、ご理解いただいた議会関係者に対しては、感謝の意を表します。


平成22年度江戸川区決算特別委員会における区議会「一人の会」からの総括意見を申し上げます。
 まず結論から申し上げます。今、決算を認定いたします。


 以下、審査を通じて、質問として取り上げた項目を確認しつつ、会派としての意見および要望とさせていただきます。
 歳入について。審査では、たばこ税を取り上げました。年々喫煙率が低くなっている昨今、直近のJTによる調査では、喫煙率21.7%という数字が出ています。それにも関わらず、たばこ税の収入は40億円と、ここ10年間は横ばいとなっています。喫煙率が下がったにも関わらず、税収が落ち込まないのは、たばこ1本あたりの単価が上がったからだという執行部からの説明がありました。税収至上主義的発想からすれば、税収が落ち込まなかったというのは、喜ばしいことかも知れません。
 しかし、私の立場からすれば、決して望ましい税制のあり方だとは思っていません。これは禁煙治療に携わる現役医師から指摘されたことですが、タバコの問題とは、税収を第1に語ってはならないとのことです。まずは人間の健康問題を第1に語るべきだとのご指摘を受けました。政治の世界にどっぷり浸かっていると、さも財政中心的な発想になりがちですが、それもこれも人の健康を優先する発想を無くしてしまえば、本末転倒になりかねません。
 江戸川区においては、区民の健康を第1に考え、今後たばこ税が減少し、仮に0になることがあったとしても、区長がおっしゃった禁煙社会を作るべく、日々前進を期待するものであります。


 次に歳出について。
 総務費に関しては、区のコールセンター新設と区議会議員選挙の立候補における手続きの簡略化について要望します。
 区民生活費に関しては、統計上など、区内外国人を表記する場合は、台湾を中国と混同することなく、独立した項目して、別立てで取り上げること。これは、自らが誰なのかというデリケートなアイデンティティーの問題と、自分の国を愛し、相手の国を尊重するという精神からも、早急に是正するよう要望します。更に、コミュニティ会館前など、公共施設前に設置された灰皿はすぐに撤去するように要望します。区長は、過渡期という認識で、分煙室を認めましたが、施設出入り口にある灰皿のある場所は、到底、分煙室とは言えない場所です。
 環境費に関しては、特に区民要望が強い、駅前の歩行喫煙防止について取り上げました。本区には、これまで、駅前の違法駐輪に対して、人員を配置してこれを正してきた実績があります。歩行喫煙についても、全く同様に、各駅前に人員を配置して、歩行喫煙者を一人一人注意していく地道な努力が必要です。それが駅前の美観と区民の健康と安全を守るものだと信じます。「検討します」との力強い区長答弁のこれからを静かに見守っていきます。
 福祉費に関しては、まずもって予算が1,000億円を超えました。実に江戸川区の予算の50%近くは福祉費です。各会派からも、更なる各種要望が続いています。このままでは膨れ続けていく福祉費が、江戸川区の財政全体を圧迫していくことは避けられません。よって、この1,000億円を超える福祉費にこそ、厳しい目を向けることは当然だと話しました。審査では、敬老祝品を廃止すべき施策の一つとして取り上げました。元気なお年寄りと苦しい暮らしをしているお年寄りを同列に扱い、一律3,000円の商品券を配る現行制度では、より切実な方に対応するという本来の福祉の意義から反するのでは無いかと質しました。区長からは「近いうちに決断する」という踏み込んだ答弁をいただきました。これまでの方針を転換するのですから、それは大きな決断となるでしょうが、日頃区長が何よりも重視しておられる健全財政を実現しつつ、次世代に江戸川区政を引き渡そうとすれば、閉めるところは閉めて区政運営にあたらなければならないのは当然のことです。その時、1,000億円を超えた福祉費を聖域化してはなりません。その中にも大胆に審査の目を光らせて、事業の改変を行うのは、時代の必然です。区長が掲げる健全財政実現に対して、微力ながら応援する立場として、これからも、増え続けていく福祉費については、厳しくその事業を監視し、指摘させていただきます。
 健康費に関しては、行政として、禁煙治療を積極的に支援して欲しいと要望します。
 産業振興費に関しては、特に発言はありません。
 都市開発費に関しては、過密する一方の江戸川区を憂う立場から、住宅に関する条例のあり方を厳しくすることが、区外から住民を呼び込まないことにつながるとの指摘をいたしました。特に会社や学校の寮を建設するという当初の計画がありながら、建設後数年経ってみると、普通の賃貸アパートに変身していたという事例があります。建て主にとっては、一つ一つの部屋を狭くして、より多くの人に部屋を貸した方が儲かるのです。このような脱法行為を、江戸川区が黙認しているとするならば、それは不正義です。建築基準の甘い寮建設のような特例規定を削除することが、江戸川区の過密化を防ぎます。人がたくさん住んでいるから、その町が良い町とは限りません。一口で言って、葛西地区は一年間で、2万人が出て、2万人が入ってくる町です。地域住民の10%が一年間で出入りするほどの動態人口が多い地域とは、現象面で言えば、犯罪発生率が高い傾向になります。犯罪発生を少なくすることが、江戸川区に課せられた使命ならば、監視カメラやパトロールのような対応ではなく、根本的な町作りのあり方からも、考察を加える必要を説きました。理想的な都市とは、自然と利便性の調和が取れた地域のことです。利便性一辺倒のSFに出てくるような未来都市が理想の町ではありません。ゆとりある生活空間の実現を、都市だからこそ尊重し、むやみに過度な住民を江戸川区に呼び込まないような対応を求める次第であります。
 土木費に関しては、自転車についての議論が盛んに行われました。私は世界各地の都市を見てきた経験から、自助努力による自転車交通を全面肯定するのではなく、少しは、どうしたら、自転車が減るのかという視点も行政の中に持った方が良いと提案しました。また八蔵橋交差点など、これから大きく変わる交差点のあり方については、地域住民の方々に、その全体像を早く知ってもらうためにも、今後どうなっていくのかという問いかけもいたしました。
 教育費に関しては、他の目でも執拗に取り上げましたが、小中学校の敷地を広くして欲しいと要望します。私は江戸川区民には、都市であっても、ゆとりある生活空間の中で、日々生活していただきたいと願っています。田舎の小中学校に比べて、江戸川区の小中学校は狭すぎます。2倍、3倍と、もっと広い校庭で、子どもたちには伸び伸びと遊んで欲しい。土地は一個物です。どんなにお金があっても、タイミングが合わなければ、購入できません。小中学校の統廃合も、小中学校の同一敷地内建設も大いに賛成しますが、既存の小中学校が、このまま狭い校庭であり続けることは承認できません。区長は、購入資金が無いとは言いますが、土地は財産です。何かあれば売ってお金に換えられる資産です。使えば無くなってしまう、他の施策と同様に考えないでいただきたい。防災の面からも、都市にこそ、広いオープンスペースは必要となっています。再考を強く願います。更に学校外から来ていただくゲストティーチャーを、各校が積極的に運営していくことを要望しました。熱心な教師がいる特定校だけで行われればいい授業とは思いません。区内の小中学校による先生同士の横の連絡などを活用しながら、ノウハウを共有して、より多くの子どもたちに、ゲストティーチャーの授業を受けられる機会を多く作っていただきたい。具体的には、法教育、租税教育、禁煙教育などをする機会を作って欲しいと専門家たちから、強い要望を受けています。また、他にもマーガリンに含まれるトランス脂肪酸のように、日本国内では規制対象となっていない成分であっても、江戸川区では、世界各国で規制されている成分を含んだ食品に関しては、独自ルールを作って、子どもたちの口に入らない対応を望みました。
 特別会計については、特に申し上げることはありません。
 以上、区議会「一人の会」の総括意見といたします。


2011年10月19日