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日刊田中けん
国政において地方分権を語るならば

 参院選挙がありました。
 どの政党も地方分権を1つの政策的流行のように語っています。
それはそれで良いのですが、地方選挙ではなく、国政選挙で地方分権を語るのであるならば、私はそれと同時に、「それでもなお国政で扱うだろう国防・外交」について、国政選挙に立候補する候補者は語らなければならないと思います。
 しかし、国政選挙で聞こえてきたことと言えば、消費税の話や、民主党政権に対する批判などばかりで、国防と外交について、選挙戦を通じて活発に議論の対象となったという印象がありません。


 それと同時に、地方分権を言いつつ、福祉を語るということはどういうことなのでしょう。大局的に福祉を語ることはあるでしょう。しかし、地方分権を主張する人が、まず第一に福祉を語るなんてことは、論理の整合性から言っても、あり得ないことなのです。


 親が子どもに、「自由に生きて良いんですよ」といいつつ、
「高校は○○高校に行きなさい。大学は△△大学へ行きなさい」
と言うようなものです。それでは自由に生きて良い話ではなくなります。


 相手が自由に生きることを認めることは、時にそれが、自分にとって望ましくない行動であっても、それを認めるということなのです。


 日本で言われている地方分権とは、それが素晴らしい主張であったとしても、その細部にまで方向性を国政で語ることができる内容であるならば、実態としては地方分権にはならない主張であると理解した方がいいでしょう。
 国政で語られるほど、政治家の興味関心は、国防・外交になく、主に地方政治で扱うべき政策ばかりなのです。日本国民の関心事も、それほど国防・外交に関心が高いわけでもなく、地方分権は、どれほど真剣に希求されているのかは、不確かなのです。


 これはどの政党であれ、地方分権を是とするならば、地方に任せるべき政策については、極力語ることを止めて、その分だけ、数多く、国防・外交について語るべきなのだと、私は思うわけです。


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2010年07月30日 00時00分